導入事例

ロゴ:株式会社佐賀銀行

地域密着の強みを生かしたキャッシュレスサービス基盤を構築
使い勝手の良さが評価され半年で1,200件強の加盟店を獲得
導入の目的:地域経済活性化、インバウンド対応など

株式会社佐賀銀行 社員の皆様 NTTドコモビジネスソリューションズ社員
課題
  • ●佐賀県のキャッシュレス決済普及率を銀行主導で高めたい
  • ●インバウンド消費の収益拡大を見据えた決済インフラの整備
  • ●銀行として地域のマネーフローを捕捉する必要性があった
対策
  • ●琉球銀行のキャッシュレス決済システムの共同利用で迅速に事業を展開
  • ●導入実績を鑑み、NTTドコモビジネスのSIM別ウィンドウで開きます。 を選定
  • ●佐賀県の助成金を活用し導入費用の負担を軽減
効果
  • ●サービス開始から半年で1,200件強の加盟店を獲得
  • ●イベント出店などでも活用できる使い勝手の良さが加盟店に好評
  • ●お問い合わせ窓口「加盟店デスク」を設けてより地域密着型のサポート体制を実現
展望
  • ●POSレジや自動券売機、ECサイトなど未対応分野への拡張
  • ●決済データの可視化による地域の消費動向分析への活用
  • ●他県地銀への横展開を視野に地域密着型キャッシュレスモデルの拡大

NTTドコモビジネスソリューションズ株式会社は全国のお客さまへ営業活動を行うNTTドコモビジネス株式会社のグループ会社です。

※2025年7月、社名変更により、ドコモビジネスソリューションズはNTTドコモビジネスソリューションズに、NTTコミュニケーションズはNTTドコモビジネスになりました。

課題

銀行主導で地域のキャッシュレスを活性化させる
インバウンド対応も視野に新たな決済インフラ導入へ

 株式会社佐賀銀行は1882年に伊万里銀行として創業し、数度の合併を経て1955年に設立された。佐賀県・福岡県を中心に、店舗数103カ店、拠点数71カ所を数える地方銀行である。「未来をみつめ、地域の発展を願って」を基本的方針に掲げ、地域密着と健全経営に徹した金融サービスを提供している。
 社会のデジタル化が急速に進む中、国内のキャッシュレス決済比率は順調に数値を伸ばしている。経済産業省の調べによると、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%に到達。しかし韓国、中国、スウェーデンといったキャッシュレス先進国に比べるとまだまだ低い水準にあるのが現状だ。国内では沖縄県、山形県、栃木県がキャッシュレス決済利用率のトップ3だが、そこに大きく水をあけられていたのが佐賀県だった。この状況を打開すべく、同行では新たなキャッシュレス決済事業の展開に乗り出した。
 同行営業統括部の古賀正悟氏は、キャッシュレス決済事業が始まった経緯を説明する。
 「大前提として、弊行の頭取がキャッシュレス決済事業に前向きでした。自らキャッシュレス先進国のスウェーデンを視察し、現地の銀行が提供するキャッシュレス決済アプリ『Swish』が広く普及している状況を見て、日本のキャッシュレス決済でも銀行がメインプレーヤーであるべきだという考えに至ったようです。そこからトップダウンで、佐賀県のキャッシュレス決済の普及に向けた取り組みがスタートしました」(古賀氏)

株式会社佐賀銀行 営業統括本部 営業統括部 副部長 古賀正悟氏
株式会社佐賀銀行
営業統括本部 営業統括部 副部長 古賀正悟氏

 その背景には、BtoBのみならずBtoCの決済においても、お金の動きを銀行として押さえておかなければ、銀行に集まる預金が決済事業者に流れていくのではという危機感があった。
 「エリアで動いているお金をしっかり捕捉する意味でも、キャッシュレス決済に関わっていくべきだと考えていました。さらに、インバウンド需要への対応も喫緊の課題でした。インバウンドの観光客を佐賀県内に呼び込み、お金を落としてもらうためにもキャッシュレス決済のインフラ整備は不可欠だったのです」(古賀氏)

対策

琉球銀行のキャッシュレス決済システムを共同利用
柔軟な運用を支えるNTTドコモビジネスのSIMを選定

 キャッシュレス決済事業の開始に当たり、同行が最も重視したのは導入にかかるスピードだ。
 「当初は自前での事業展開も考えましたが、それには体制づくりから始める必要があり、各種キャッシュレスサービスとの個別契約も必要で、人的にも時間的にも限られたリソースでの対応は困難でした。そんな折、琉球銀行さまが独自開発したキャッシュレス決済システムを共同利用する提案を受けました。NTTドコモビジネスソリューションズ(dBS)からも琉球銀行さまとの実績を踏まえた提案を受け、琉球銀行さまの包括加盟店になれば、キャッシュレス決済事業が迅速に展開できると判断しました」(古賀氏)
 dBS佐賀支店の吉田岳史は、提案の経緯を次のように説明する。
 「スピード感を重視されていた中で、既に実績のある琉球銀行さまのキャッシュレス決済システムの共同利用は有効な選択だったと思っています。引き込みに時間を要する光回線などの固定回線ではなく、モバイル回線を使ってスムーズにサービスが利用できるところも評価をいただきました。弊社の沖縄支店では、琉球銀行さまのサービス立ち上げにも関わっていましたので、連携して共同利用のご提案をさせていただきました」(吉田)

株式会社佐賀銀行 業務集中支援部 ペイメント事業グループ 主任調査役 川副順平氏
株式会社佐賀銀行
業務集中支援部 ペイメント事業グループ
主任調査役 川副順平氏
株式会社佐賀銀行
NTTドコモビジネスソリューションズ株式会社 九州支社 佐賀支店 第一グループ 担当課長 吉田岳史
NTTドコモビジネスソリューションズ株式会社
九州支社 佐賀支店 第一グループ
担当課長 吉田岳史

 琉球銀行が展開する「りゅうぎんキャッシュレスサービス」は、クレジットカード、コード決済、電子マネー、J-Debitなど、多様なキャッシュレス決済手段を店舗などに導入できるサービスだ。プリンタを内蔵したオールインワン型の決済端末は、モバイル通信を利用しているため持ち運びが自由で、実店舗はもちろん、イベント出店やキッチンカーといった屋外でも利用できる。dBSがこのサービスの立ち上げに関わっていたこともあり、手続きはスムーズに進んでいった。通信回線はエリア状況に関する細やかな対応を行うことができる点などを踏まえて選定。
 「モバイル通信の電波は携帯電話同様、山間部などでは電波が入りにくい場所もあります。そのような加盟店に対しては、店舗内に電波を引き込むリピーターという機材を貸し出して電波状況を改善するサポートもご提案しました。このような、キャリアならではの強みも後押しになったかと思います」(吉田)
 そうして、事業化の取り組みはスタートした。同行業務集中支援部の川副順平氏は、当時を振り返る。
 「スピード感を最優先したため、急ピッチで琉球銀行さまとの契約を進めました。一方でキャッシュレス決済システムについては、既に稼働しているため不安はなかったですね。琉球銀行さまの運用ノウハウを参考にして、我々の運用に落とし込んでいきました」(川副氏)
 その結果、佐賀銀行ではアウトラインが決まってからは約1年という短期間で「さぎんキャッシュレス加盟店サービス」の提供を開始することができた。佐賀県から端末の初期費用の3分の2程度を負担するキャッシュレス普及促進事業の助成金を獲得したことも追い風となり、順調なスタートダッシュを切った。

効果

スタート半年で1,200件強の加盟店を獲得
キャッシュレス決済普及のカギは使い勝手の良さ

 「さぎんキャッシュレス加盟店サービス」は、開始から順調に加盟店を獲得している。
 「飲食店のお客さまを中心に半年で1,200件強のお客さまにご加入いただきました。いいペースとスピード感で、キャッシュレス決済の輪が広がりつつあると感じています。目標は3年で1万件を突破することです」(古賀氏)
 加盟店から特に評価されているのが、モバイル端末ならではの使い勝手の良さだと、同行業務集中支援部の梶山孝太郎氏は語る。

株式会社佐賀銀行 業務集中支援部 ペイメント事業グループ 調査役 原﨑綾子氏
株式会社佐賀銀行
業務集中支援部 ペイメント事業グループ
調査役 原﨑綾子氏
株式会社佐賀銀行 業務集中支援部 ペイメント事業グループ 本告香代子氏
株式会社佐賀銀行
業務集中支援部 ペイメント事業グループ
本告香代子氏
株式会社佐賀銀行 業務集中支援部 ペイメント事業グループ 梶山孝太郎氏
株式会社佐賀銀行
業務集中支援部 ペイメント事業グループ 梶山孝太郎氏

 「平日は店舗で営業し、土日は催し物に出店するといったケースでも、端末を持っていけば柔軟に対応できます。弊行は佐賀、福岡、長崎などに支店があるため、お客さまを直接訪問してお話することも可能です。さらに加盟店デスクというお問い合わせ窓口を設けて、行員が対応する体制をとっています。もちろん、方言でのご質問には方言で答えています(笑)。地域の行員がお客さまの話を直接伺って、すぐに応対できるところが『さぎんキャッシュレス加盟店サービス』最大の強みです」(梶山氏)
 キャッシュレス決済サービスでは、電話や問い合わせフォームでの対応が一般的だが、このリアルな応対も導入の推進力となっている。
 サービスの品質向上を目指し、行内での情報共有にも力を入れている。同行業務集中支援部の原﨑綾子氏は次のように語る。
 「『加盟店ニュース』として、行内向けと営業店の行員向けの2タイプのニュースを1カ月に数回発行しています。行内向けは、加盟店になっていただいたお客さま店舗のURLやインスタのQRコードなどを掲載し、行員に足を運んでもらうことが目的です」(原﨑氏)
 同行業務集中支援部の本告香代子氏は、続ける。
 「一方、営業店の行員向けの『加盟店ニュース』は、お客さまを訪問する際の資料として活用できるように、加盟店件数などの最新情報をお伝えしています」(本告氏)

展望

決済データの活用や未対応分野への拡張を推進
他県地銀への横展開を視野にモデルケースの確立へ

 今後、同行ではキャッシュレス決済の枠を越えた総合的な金融サービスの展開を目指している。
 「決済という入口の部分からしっかり関与していくのが、加盟店サービスの最も重要なポイントです。売上が発生して、代金が入金されて、仕入れに支払いをする。あるいは資産として貯めていく、もしくは運用する。お金にまつわる付帯サービスがたくさんあることが、決済事業者にはない銀行の強みです。これらをスマホアプリ化するなど、デジタル対応の取り組みを今後も続けていきます」(古賀氏)
 さらに、キャッシュレス決済が広がることで得られるデータ活用も視野に入れている。
 「今後、我々のキャッシュレス加盟店サービスが地域に広がるほど、消費に関する膨大なデータが入手できるようになります。いずれは地域内での消費動向の分析といったマーケティング面での活用も考えています」(古賀氏)
 さらに、キャッシュレス決済サービスの拡張についても積極的だ。
 「お客さまにとって、使いやすいサービスに育てていくことがいちばん重要です。既にPOSレジとの連動には対応しているのですが、新しいものとしては自動券売機に決済端末が内蔵され、すべて完結できる仕組みもあります。そういった仕組みの導入も視野に入れつつ、佐賀エリアのキャッシュレス決済のさらなる普及に取り組んでいきたいと考えています」(川副氏)
 同行業務集中支援部の小峰直幸氏も、未対応分野への着手が重要だと話す。

NTTドコモビジネスソリューションズ株式会社 九州支社 佐賀支店 第一グループ 山口剛司
NTTドコモビジネスソリューションズ株式会社
九州支社 佐賀支店 第一グループ 山口剛司
株式会社佐賀銀行 業務集中支援部 ペイメント事業グループ 調査役 小峰直幸氏
株式会社佐賀銀行
業務集中支援部 ペイメント事業グループ
調査役 小峰直幸氏

 「川副が申し上げた自動券売機でだけではなく、ECサイトとの連携など、カバーすべき領域はまだたくさんあります。これからも地域に向けてキャッシュレス決済普及のためにできることを模索し、新たな取り組みを推し進めていきたいと考えています」(小峰氏)
 dBSでも、今回の佐賀銀行との取り組みを他県の地銀への展開につなげていく方針だ。dBS佐賀支店の山口剛司は、今後の展望を明かす。
 「アナログとデジタルの両立は、地銀さまのいちばんの強みです。他県の地銀さまも同様の課題を抱えられていると思いますので、dBSの全国の支社・支店と連携し、横展開していく取り組みを進めていきます」
 「言うまでもなく、地銀さまの強みは各県に店舗や拠点を構えていることです。dBSも各県に支店がありますので、全国の地銀さまに対して、細やかな対応ができることがメリットだと思っています。この強みを生かして、地銀さまとの連携を強めて、地銀さまの事業をサポートしていけるのではないかと考えています」(吉田)
 佐賀銀行が目指すのは、デジタルとアナログを融合した地方銀行ならではのサービスモデルだ。
 「地方銀行は地域に必ず店舗があり、行員が常にお客さまに足を運んでいます。このような“温度感のある”“顔の見える”アナログな顧客接点の強みをデジタルと融合して、地域に根付くサービスを展開していきたいと思っています。また、デジタル化によって個人や事業主のお金に関するデータが集まります。それらを活用しながら、さらなるお客さまの収益拡大や業務効率化に資するサービス展開に挑んでいきます」(古賀氏)

株式会社佐賀銀行 外観

株式会社佐賀銀行

企業概要:
1882年に伊万里銀行として創業し、数度の合併を経て1955年に設立。2025年に70周年を迎え、地域とともに成長を目指すために地域密着と健全経営に徹した金融サービスを提供している
URL
https://www.sagabank.co.jp

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